自分なくしの旅

禅のおしえ

自分らしさや、本当の自分とは?

そんなものを探そうとすると、

ムリに自分らしさを作らなければ自分の価値はないと勘違いして、

誰かの期待に応えようと、いろんな可能性を追求するから、

おかしくなってしまいます。

 

私の尊敬する、みうらじゅんさんが言っていましたが、

「自分探しではなく、自分なくしのたびに出たほうがいい」と。

これは、本当にものすごく奥深い名言と私は思っていて、

 

本当の自分を探したいと考えている時というのは、

今の自分よりもより良い自分を描いていて、というか、

誰かや何かと比べて、それよりも良くなりたいとなり、

優劣のスパイラルにはまりこんでしまうので、

どんなに頑張り続けても、上には上がいて、

より良い自分というのは、いつまでたっても探せなくなります。

 

それよりも、可能性があると思っていたものを、

どんどん消去していって、

仕方なく、これか、、、と残ったものが自分だと認めて生きてみる、

 

そうすると、幻想の自己実現レースから抜け出すことができる、

そんな風に私は思います。

 

仏教の世界では、「自己をあきらめる」とは、

「自己を明らかにする」という意味があるそうです。

 

 

なくしていくと、

びっくりするぐらい、腹から力が湧いてきますよ。