三九の法で人間関係を見る

宿曜経では、人との関係性を、

「①安 ②壊 ③栄 ④親 ⑤友 ⑥衰 ⑦危 ⑧成 ⑨業胎命」

の九つに分類しています。

 

この九つの関係性の中で、「業・胎・命」だけは特殊で、三つの呼び方がありますが、
それ以外は、二つで一つの表と裏の関係になります。
「安壊の関係」
「栄親の関係」
「友衰の関係」
「危成の関係」
と組み合わさります。

 

 

例えば、「氐宿」の人でみていくと、隣の「房」は、栄の関係です。

 

では、この「房宿」の人が、「氐宿」をみるとどうなるのか?

「氐宿」のところには「親」となっています。

つまり、「氐宿」と「房宿」は、「栄親の関係」ですが、
「氐宿」にとって、「房宿」は、栄え発展する相手。
「房宿」にとって、「氐宿」は、親しみを持ち、親のように信頼できる関係となります。

 

 

 

●安・壊(勝てる関係・負ける関係)

最もよくない組み合わせと言われてます。
が、実は困難を乗り越えると大きく成長できる相手でもあります。

自分からみて「壊」に当たる人の言動は、インパクトが強く、
時には、攻撃的に、
時には、重く、
時には圧迫などを感じ、
怒りや、苛立ち、反発心を覚えます。

 

しかし、この関係は、大恋愛に発展することが多く、
大恋愛の末結婚をして、しばらくは仲の良い状態が続きますが、
幾年か経つと、徐々にお互いの中に違和感を生じ、
やがて距離を置く、というケースが多くあります。

 

共同事業などでも同じことが言えますが、

親子や肉親で、この関係がでると、なかなかやっかいです。

 

特に、自分から見て「壊」に当たる相手が、目下、子供、などの場合、
下から突き上げを食らうような印象をもち、
親子であれば、何となく子供が苦手、と思ってしまうことが多くあります。

逆に、親や上司のほうが、部下や子供から見て「壊」にあたるのであれば、
下は上に従うという自然の流れに反していないため、
それほど違和感を感じません。

 

「壊」の相手と戦っても勝てません。

 

勝ち負けがはっきりしている関係なので、
もし、「安壊の関係」で、相手とこじれてしまったら、
負けを認めるか、離れるのが一番でしょう。

(※ただし、占星術で出生の月の位置を調べて、調和が取れていれば大丈夫です)

 

 

 

 

●栄・親(発展する関係・親しむ関係)

おだやかで普段どおりの自分でいられる相手です。

すぐ隣同士の「栄親」は、出会った瞬間から気が合います。

しかし、距離が近すぎて礼儀を欠いたり、

プライバシーに首を突っ込みすぎて束縛しあったり、

相手がいないと何もできないような依存の関係にもなりやすい傾向があります。

 

中距離の場合は、バランスが取れていて一番問題がありません。

遠距離の場合は、仲は良いのですが、出会ってもあまり深い縁にはなりにくい相手です。

遠距離は、共同事業や結婚にはあまり見られません。

 

 

 

 

 

●友・衰(似たもの同士・ギブアンドテイクの関係)

友人、恋人には良い相手です。

たとえ夫婦であったとしても、いつまでも恋人同士のような新鮮さを保てますが、

ぴったりと心が寄り添っているような、阿吽の呼吸感覚は得られにくい関係です。

 

趣味や興味の対象などが同じ場合が多い反面、

異質な部分がより浮き彫りになりやすいので、

お互い異質な部分をどこまで理解し楽しめるかがカギとなります。

 

微妙な距離感が絶妙なコンビネーションを生み出す関係ですので、

近づきすぎるとぶつかります。

 

また、共同事業や金銭のやりとりが発生すると関係は歪んできます。

 

 

 

 

 

●危・成(異質な関係・依存しない関係)

まったく異質な宿同士で、お互いに無い持ち味に魅力を感じます。

基本的にはしみじみとした親しみを感じるまでには行きません。

 

この組み合わせに最も必要なのは、共通の目標です。

それががしっかりとあり、お互いの役割がはっきり分かれているような関係でしたら、

かなりおもしろい組み合わせとなります。

 

本命の真反対にある遠距離の危成は、出会うと急激に吸引力を発揮するので、

男女の恋愛などは一気に燃え上がって一気に冷めてしまうことが多く、

あっさりと別れてしまうこともあります。

 

自分にないものを持っているところに急激に惹かれていきますので、

感情まかせにならずに、まずは相手をよく知る努力が必要な関係です。

 

 

 

 

 

●命宿(自分と同じ宿星の相手)

お互い裏も表もわかるので、どちらかというと付き合いにくい相手となります。

また、それほど関心を抱かない関係です。

逆に、長期間一緒にいると苦痛を感じてくることもあります。

相手を自分の分身のように思えれば良いですが、

まるで鏡を見ているように相手の長所も短所も見えすぎてしまうので、

やたらに張り合ってしまう場合もあります。

 

和善宿(觜 角 房 奎) 安重宿(壁 斗 翼 畢)なら、
穏やかな宿同士なのでそれほどぶつからないですが、

 

 

悪害宿(参・柳・心・尾)や、猛悪宿(星、張、箕、室)などは、
急激に盛り上がって、やがて激しくぶつかることになります。

 

 

 

 

●業・胎(同じグループ)

徐々に親しくなって、徐々に離れていく関係です。

距離や時間をおいて、周期的に会う分には問題はありません。

 

結婚や共同事業などはあまり向かない相手です。

 

一説には、自分の前世と来世の姿とも言われています。

 

和善宿(觜、角、房、奎) 安重宿(壁、斗、翼、畢)
なら、穏やかな宿同士なのでそれほど衝突しませんが、

 

悪害宿(参・柳・心・尾)や、猛悪宿(星、張、箕、室)などは、
仲がよければ良いほど、こじれたときにゴタゴタします。